地震や台風、水害などの災害が起こると、壊れた家具や家電、家屋の廃材、土砂など、普段とは異なるごみが短期間に大量発生します。
災害ごみは通常の家庭ごみと処理方法が異なるため、自治体が指定する分別ルールや仮置き場への搬出方法を確認することが重要です。
また、危険物や割れたガラスなどは、扱いを誤るとけがや火災につながるおそれがあります。
本記事では、災害ごみの種類や分別方法、出し方、費用や補助制度まで詳しく解説します。
災害ごみの主な種類と具体例
災害ごみには、家屋の損壊で生じる木くずやコンクリートがら、水害で使えなくなった家具・家電、畳など多様な品目が含まれ、処理方法も異なります。
品目ごとに安全上の注意点や処理ルートが異なるため、ここでは代表的な災害ごみを種類別に整理し、解説します。
被災後にどのような扱いと分別が必要になるのかを確認しましょう。
家屋の解体や損壊で出る木くず・コンクリートがら
家屋の損壊や解体では、柱や梁、床材などの木くずに加え、壁や基礎からコンクリートがらが大量に発生し、災害ごみの大きな割合を占める場合があります。
なお、これらは金属やガラス、断熱材などが混在すると処理しにくくなるため、可能な範囲で品目ごとに分け、自治体が示す仮置き場へ搬出することが基本です。
また、釘が出た木材や重いがれきは無理に持ち運ばず、分別区分や搬入条件を自治体の案内で確認してから、安全を確保できる方法で処理してください。
水害で被災した家電製品・家具類
水害で浸水した家電は、内部の損傷によって感電や発火につながるおそれがあるため、通電を試さず安全を確保したうえで処分方法を確認する必要があります。
また、テレビや冷蔵庫なども、被災状況によっては災害廃棄物として自治体が回収・処理する場合があり、平時と同じ手続きとは限りません。
なお、家具も泥や汚水で衛生状態が悪化しやすいため、自治体が指定する分別区分と仮置き場の受け入れ条件を確認し、自己判断で通常収集へ出さないでください。
畳・カーペットなど汚損した生活用品
水や泥を含んだ畳やカーペットは重量が増し、腐敗や悪臭の原因にもなりやすいため、災害時には早めの搬出が必要です。
なお、自治体によっては畳とカーペットを別区分にしたり、仮置き場の専用場所へ持ち込むよう求めたりするため、平時の粗大ごみと同じ扱いとは限りません。
また、泥の中に釘やガラス片が混じることもあるので、厚手の手袋や長袖を着用し、無理に切断せず自治体が示す方法に沿って安全に搬出してください。
腐敗しやすい生ごみや食品類
停電や浸水で廃棄する食品や生ごみは、放置すると腐敗が進み、悪臭や害虫の発生につながるため、災害廃棄物の中でも衛生面を優先して扱う必要があります。
ただし、片付けごみ用の仮置き場では生ごみを受け入れず、生活ごみとして別に収集する自治体もあるため、他の災害ごみへ混ぜないことが重要です。
そのため、収集まで保管する場合は液漏れや飛散を抑えられる袋や容器を使い、自治体が発信する最新情報を確認して速やかに処分してください。
消火器・ガスボンベなど危険物・有害ごみ
消火器やガスボンベ、スプレー缶などは、内容物が残った状態で他の災害ごみに混ぜると、収集や選別の工程で火災や爆発を招くおそれがあります。
そのため、危険物は一般の可燃物や不燃物と分け、自治体が設ける専用区画や通常の回収ルートなど、災害時に案内される処理方法へ従うことが必要です。
なお、高圧ガスボンベなど状態が分からない物はむやみに動かさず、消火器を含めて自治体や関係団体へ確認し、安全が確保された方法で引き渡してください。
災害ごみの正しい分別ルール
災害ごみは、可燃物や不燃物、資源物、危険物などを適切に分けることで、仮置き場での火災や事故を防ぎ、処理や再資源化をより進めやすくなります。
ただし、分別区分は災害の種類や自治体の処理体制で変わるため、ここでは基本的な考え方を押さえながら、資源物や特別な処理が必要な廃棄物の見分け方を解説します。
可燃物と不燃物の分け方
災害時の可燃物と不燃物は、平時の家庭ごみと同じ名称でも分類が変わる場合があるため、自治体が災害用に示す分別表を基準に判断することが大切です。
例えば、木くずや可燃系の生活用品、ガラスや陶器、金属類などを品目ごとに分けておけば、仮置き場での選別負担が減り、火災やけがの防止にもつながります。
なお、どちらに該当するか迷う品目を自己判断で混ぜると回収や処理が滞るおそれがあるため、現地の案内板や自治体のホームページを確認してから排出してください。
リサイクル可能な資源物の見極め方
災害時でも、金属や一部の家電などは状態や処理体制によって再資源化できるため、他の廃棄物と混ぜずに分別することが処理量の削減につながります。
一方、泥や油で汚れた紙類・容器などは資源物として扱えない場合があり、平時と同じ分別基準をそのまま適用できるとは限りません。
また、被災した家電4品目は自治体が災害廃棄物として処理する場合もあるので、リサイクル券の購入を先に決めず、自治体が示す回収方法を確認してください。
アスベストなど特別な処理が必要な廃棄物
古い建築物の外壁材や屋根材などにはアスベストが含まれる場合があり、破砕や切断によって繊維が飛散すると、吸い込むことで健康被害につながるおそれがあります。
そのため、含有の可能性がある建材を見つけた場合は、自分で割ったり袋詰めしたりせず、周囲への飛散を避けながら自治体や専門業者へ対応方法を確認することが重要です。
ただし、災害時は倒壊建物にアスベスト含有建材が混在する可能性もあるため、一般のがれきと同様に扱わず、自治体が示す特別な処理ルートを利用してください。
災害ごみの出し方と搬出時の注意点
災害ごみを処理するには、自治体が指定する仮置き場や収集方法を確認し、決められた分別と搬出手順を守ることが欠かせません。
また、片付け作業では割れたガラスや釘、粉じんなどによるけがや健康被害も想定されるため、ここでは持ち込み手順、集積所でのマナー、安全対策について解説します。
自治体が指定する仮置き場への持ち込み手順
仮置き場へ災害ごみを持ち込む前に、自治体のホームページや広報で開設場所、受付時間、対象品目など最新の受け入れ条件を確認します。
そのうえで、木くず、家電、金属、畳、危険物など指定された区分にあらかじめ分けておけば、現地での滞留や積み下ろし時の事故を減らせるでしょう。
また、仮置き場では職員や誘導員の指示に従い、重い物を無理に持ち上げず、車両の動線にも注意しながら決められた場所へ安全に搬入してください。
収集日・集積所での出し方のマナー
災害ごみを戸別収集や集積所へ出す場合は、自治体が指定した日時、場所、品目を守り、道路や歩道をふさがないよう通行できる幅を確保して排出することが重要です。
なお、指定場所以外へ早い段階から置くと、後からごみが集中して無秩序な集積場所となり、悪臭や害虫、火災など生活環境の悪化につながるおそれがあります。
また、袋への記名などを一律に行うのではなく、表示方法や大型ごみの扱いを自治体の案内で確認し、地域で決められたルールに沿って整然と出してください。
搬出時に守るべき安全対策と服装
災害ごみの搬出では、割れたガラスや釘、泥、粉じん、カビなどに触れる可能性があるため、長袖・長ズボン、厚手の手袋、底の厚い靴を着用してください。
また、粉じんが多い場所ではマスクや保護眼鏡を使い、暑い時期はこまめに休憩と水分補給を行うことで、けがや体調不良を防ぎやすくなります。
さらに、重量物を1人で無理に運ぶと転倒や腰痛につながるおそれもあるので、周囲と協力し、安全が確保できない作業は専門業者や支援窓口へ相談することが大切です。
被災地に設置される仮置き場のしくみ
仮置き場は、被災地で大量に発生した災害ごみを一時的に集積し、分別や保管、必要に応じた中間処理を行うために設置される重要な処理拠点です。
役割に応じて一次仮置き場と二次仮置き場に分ける場合があり、場内では品目ごとの区画を設けて安全性と処理効率を高めるため、ここではそれぞれの機能と基本的なレイアウトを解説します。
一次仮置き場と二次仮置き場の役割の違い
一次仮置き場は、住居の片付けや損壊家屋の撤去などで発生した災害ごみを一時的に保管し、木くずや家電、危険物などを大まかに分ける場所です。
一方、二次仮置き場は、必要に応じて破砕や高度な選別、焼却などの中間処理を行い、再資源化や最終処分につなげる機能を持つ場合があります。
ただし、すべての災害で一次・二次の両方が設置されるわけではないため、住民は自治体が案内する持ち込み先と対象品目を確認して利用してください。
仮置き場での品目別分別レイアウト
仮置き場では、木くず、コンクリートがら、金属、家電、畳、可燃物、不燃物、危険物などを品目ごとに区画し、混合を防ぐレイアウトが採用されます。
特に電池やガスボンベ、消火器などは火災や爆発につながるおそれがあるため、一般の廃棄物から離した専用区画で保管するなど安全対策が欠かせません。
また、場内では車両が一方向に動ける導線や案内表示を設けることもあり、利用者が現地の指示に従って分別することで、迅速な搬出と再資源化を進めやすくなります。
災害ごみの処分にかかる費用と補助制度
災害ごみの処分費は、自治体が災害廃棄物として回収するか、被災家屋の公費解体が実施されるか、民間業者へ依頼するかによって負担の仕組みや金額が大きく異なります。
公費解体や各種支援は災害ごとに対象要件が定められるため、ここでは制度の対象範囲、罹災証明書の取得、民間依頼時の費用目安と注意点を解説します。
公費解体・公費処理の対象範囲
大規模災害では生活環境の保全などを目的として、自治体が被災家屋の解体・撤去費を負担する公費解体や、災害廃棄物を公費で処理する制度が設けられる場合があります。
なお、対象となる建物の被害区分や申請条件は災害ごとに決まり、全壊や半壊などが対象となる例はありますが、被害認定だけで利用できるとは限りません。
そのため、解体を自費で先に進める前にも、費用償還制度の有無を含めて自治体の要綱や申請期限、必要書類を確認し、対象条件に沿って手続きを進めてください。
罹災証明書の取得と申請の流れ
罹災証明書は、申請後に住家被害認定調査等を経て交付されます。
なお、申請方法や必要書類は自治体ごとに異なるため、被害状況を写真で記録したうえで指定された方法から申請し、必要に応じて住家の被害認定調査を受けてください。
また、発行まで数日~数週間かかる場合もありますが、災害規模や調査方法で変動する目安のため、処分や支援の期限とあわせて早めに手続きを確認することが大切です。
民間業者に依頼した場合の相場
民間業者へ災害ごみの搬出や処分を依頼する費用は、品目や量、階段作業、車両台数などで変わり、家具や家電1点で数千円程度、大量搬出では数万円~十数万円程度となる例があります。
ただし、これらは目安で、災害時の需要や処分先、特殊作業の有無によって総額が変動するため、事前に見積もりと追加料金も確認してください。
なお、家庭ごみを回収できるのは市区町村の一般廃棄物処理業の許可や委託を受けた業者などに限られるため、料金だけで選ばず許可の有無も確かめましょう。
まとめ:災害ごみの正しい処分方法を実践しよう
災害ごみは、家屋の廃材や家具、家電、土砂、危険物など種類が多く、平時の家庭ごみとは分別方法や搬出先が異なります。
そのため、被災後は自己判断で処分せず、自治体が公表する情報を確認し、指定された仮置き場や収集方法を利用することが大切です。
また、割れたガラスや電池、ガスボンベなどは事故につながるおそれがあるため、安全対策を徹底してください。
自力での搬出が難しい場合は、自治体や災害ボランティアセンター、許可業者へ相談しましょう。
平時から防災用品や地域の処理計画を確認しておけば、災害時の混乱も減らせます。
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災害後の復旧・解体工事で生じた廃材などの処分にお困りの際は、ご相談ください。
家庭から出る災害ごみについては、自治体が案内する処分方法をご確認ください。
お問い合わせは下記より受付しています。
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